ザクセン旅行4 宿泊先はおもちゃの家!
このザクセン旅行を案内してくれ、かつお宅に泊めていただいたおじいさん。
彼の趣味はなんと、おもちゃづくり!
私のあこがれのおもちゃづくり職人さんです!(仕事にしているわけではないので職人とはいわないか・・・)
リビングには彼のコレクション、大量のパイプ人形たち!!
一番古いもので100年前のものだそう!
そしてこのお人形たち、年中ここに出ているわけではなく、クリスマスの時期にだけこうして飾っているのだそうです。すごいまめ。
さらに目を輝かせてしまったのが、この大量のくるみ割り人形!
先ほどのパイプ人形は買ったものですが、このくるみ割り人形は全て彼の手作りです!!
毎年クリスマスの時期に1種類づつ作っているのだそう。
今制作中のものを見せてもらいました。
手作業だから一体一体少しずつ違うそうで、ちゃんと他のパーツとかみ合うように薄くえんぴつで番号がふってありました。
どうやって習ったんですか??
と思わず興奮ぎみに聞くと、「習ったりはしてないよ。ただ見よう見真似でやってみただけ。あとはひたすら作るのみ」とのお答え。
えぇーーーーーーそんなことあり得るの!?ただ真似るだけでできるもの??
と口がぽかんとしてしまう。
ダイニングテーブルの周りにもお人形たち。
この女の子たちも自作だそうです!!
これ以外にも家じゅういたるところに木製のお人形たちが飾ってあって、なんていうか、とにかく乙女心をくすぐられる。
お店に並んでいるお人形たちを見るのにもテンションがあがるのに、生活の一部として自宅にこれらがあるって!
夢の中にいるような感覚!
くるみ割り人形のクララにでもなった気分。
もちろん、ピラミッドもあって、お夕食後にはここに灯したキャンドルの灯りでワインをいただきました。
ピラミッドにしてもお人形にしても、私にとっては、クリスマスマーケットで見かけるもの、記念にお土産として買うもの。
それを、この土地の人はこうして日常生活の中で当たり前に使って生活している。そのことに単純に感動を覚える。
エルツのおもちゃはザクセンの人にとってはただの飾りでなく、日常でちゃんと役割をなすもの。生活に馴染んだもの。
きっと彼にとってはこれが小さい頃から見慣れたクリスマスの光景なんだろうなぁ、この光景に色んな思い出がつまっているんだろうなぁ、なんて勝手に思想像を膨らませてみる。
この文化の中で育ってきたってどんな感覚なんだろう。
クリスマスの文化を表面的に真似することはできても、どうしたってそこにつまった思い出とか習慣とか、彼らがこの季節に抱くであろうキラキラした感情には手が届かない。
この文化の中で育ってきた人たちが羨ましい!!
どうにもならないことだけど本気でそう思った。
少しでもこの国の人たちと同じものにふれたくて、この国のクリスマスを私の中に染みつけたくて、最近はもっぱらドイツのクリスマス音楽を聴いています。
Sind die Lichter angezündet (das komplette Album) - Weihnachtslieder
このお宅、19世紀に建てられたもので外観もかわいらしいのです。
窓から見る朝焼けの風景。
庭には大きなモミの木。
自然とおもちゃに囲まれて、しばし現実を忘れました。
訪れた場所は決して華やかな場所ではなかったけれど、すごくすごく心満たされた旅行になりました。
「あぁ、ドイツに来れてよかった。この国好きだなぁ」って改めて思った。ザクセンが好きです。
最後に、ちょっと話はそれるけど・・・。
ドイツ人は夕飯に暖かいものを食べない。というのは有名なはなし?
以前、ドイツ人のお宅にホームステイしたことのあるという知人が、夕飯がパンとパプリカだけでびっくりした!と言っていました。私はドイツに来てからずっと自炊生活なので真相を確かめられずにいたのですが、そのチャンスがやってきました。
噂どおりとっても質素なお夕食。
以上。
ん??これ朝食じゃん。みたいなラインナップ。
やっぱりドイツ人は夕飯に火を使った調理はしないらしい。
とはいえビールと食後のシュトーレンでカロリーはがっつり摂取してしまったんですけどね。
以上、ザクセン旅行でした。