地元っこに案内してもらうワルシャワ旅行②
35度超えのとーーーーっても暑い日だったワルシャワ滞在の2日間。
暑さに朦朧としながら、ティナの案内にまかせて観光してきました。
本音を言えば、私は自分のペースで一か所一か所じっくりと観光、見学するのが好きなのですが、今回は5人そろっての観光だったのでそうも言ってられず、主要観光ポイントをざっと回ったかんじです。
更にティナの案内に任せきりだったので、地図を見ることもなく。
だからワルシャワの街がどんな位置関係になっているのか、自分が街のどの辺にいるのかも把握せずじまいでした。(このブログを書きながら今さら地図を見て自分が移動したルートを確認しています)
知らない街へ行くって、地図を見ながら自分の足で探索するのが楽しかったりするんですけどね。
まずはバスでセンターへ。
どどーんとそびえたつ文化科学宮殿。
高さ237m、映画館、劇場、博物館などが入っているそうです。
Swietokrzyska駅からメトロ2号線に乗り一駅、Nowy Swiat Uniwersytetに移動。
ワルシャワには、地下鉄は2路線しか走っていません。しかも2号線は今年2015年の3月に開通したばかりだそう。
駅を出てちょっと歩くとNowy Swiat
そのNowy Swiatを歩いて行くと割とすぐに出会ったのがコペルニクス像。
コペルニクスといえば地動説。ってのはぱっと思い出せますが、彼がポーランド人だったとは知りませんでした!
ショパンの心臓が納められているHoly Cross Church (Kosciol Swietego Krzyza)
門が素敵なワルシャワ大学
今更写真を振り返りながらトリップアドバイザーで調べてみたらこのNowy Swiatは旧市街への拠点となる観光的には結構重要スポットだったんですね。
暑くて周りを丁寧に見る気力もなくささっと歩いてしまったのでもっと丁寧に見たかったな・・・。
特にHoly Cross Churchは中まで見たかったなぁ。(私は教会建築が好きなので一人でゆっくり旅行するときはどこの街でも主要な教会にはゆっくり立ち寄ります)
なんて今更なんですけどね。
そしてNowy Swiatをずっと歩いて行くと(私たちは暑さに負けてひと区間バスに乗ってしまいましたが。でも冷房がないのでバスの中のほうが暑い・・・)ワルシャワ旧市街が見えてきます。
市場広場には(臨時ホースで?)水まきがされていて水浴びする子供たち。
1980年ユネスコ世界遺産に登録されたワルシャワ歴史地区は、例外的な世界遺産といえるでしょう。戦争によって灰燼に帰した町並みが完全な姿で再建され たとはいえ、再建であることに変わりはないからです。第二次世界大戦中に大破されたワルシャワの旧市街は、昔の絵画や町の破壊を予期して人々が描いた スケッチ、写真などをもとにして、レンガのひびに至るまで丹念に修復され、見事に中世の町並みは復活しました。ワルシャワ歴史地区が世界遺産に登録されたのは、建物自体の歴史的な価値というよりは、首都再建を願ったポーランド国民の情熱がユネスコによって高く評価されたからでした。
建築家や修復専門の技術 者の協力、そして戦後60余年という時間の流れのおかげで、今では歴史的建造物の本来あった部分と再建された部分のちがいはまったくわからなくなっていま す。
ワルシャワの地に人々が定住したのは10世紀頃のこと。13世紀末には、現在王宮のある辺りを中心として町が形成されました。1596年にはジグムント3世によって首都がクラクフからワルシャワに移され発展を遂げました。その後の時代も首都として、戦乱を乗り越えて政治・経済・文化・学問の中心地として栄えてきました。
出典:ポーランド政府観光局
http://www.poland.travel/ja/%E9%83%BD%E5%B8%82/%E3%83%AF%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AF/
旧市街の街並み、戦後に再建されたというのがまったく信じられません!!!
たとえばドイツのフランクフルトのマルクト広場なんかも戦後に元の景観を再建したものだけれど、新しさがぷんぷん。それと比べるとこのワルシャワ歴史地区の再現度の質の高さってものすごい。「レンガのひびに至るまで修復された」って説明されているけれど、ほんとに新しく建てられたものっていうのが感じられないくらい、建物たちのもつ歴史までちゃんと修復されています。これを実現した市民の熱意、街への愛情ってものすごいですよね。
私がヨーロッパが好きな理由は「古い建物の残る街並みが好きだから」です。「どうして住みたいほどヨーロッパが好きなの?なにがそんなに魅力なの?」ってよく聞かれますが、たぶん一番の理由はこの古い街並み、そしてそれを守っている人々の精神が好きです。
ドイツに来て最初に住んだドレスデンもそうだけれど、戦争で街のほとんどが破壊されてしまっても、それをもと取りに再建している街たち。そして新しい建物にすることより元の街並みに戻すことを選んだ人々の精神。そのことに、なんていうかうまく言葉にできないけれどすごく感動を覚えます。
そして、どうして日本人は古い街並みを大切にしないんだろう。って思ってしまう。
もちろん、石造りのヨーロッパの建築物と違って木造の日本建築は火事で焼失してしまったり、地震大国だから地震で倒壊してしまったりと、日本の方が古い建物を保存するのに不適なのはわかるけれど。
同じように戦争で焼け野原になってしまった東京は今では高層ビルだらけ。(でもでも、そもそも戦前も東京は再建に値するほど美しい街並みではなかったのかしら。それにこんなに人口が増えちゃったら高い建物を建てて人口密度上げないと対応できないか・・・なんて文章書きながら色々考えてみる)
多くの日本人が京都に行ったら感動するように、日本人だって日本の古い景観を見たら美しいって思うし好きなはずなのに。色んなものが西洋化して、次から次へと新しい建物を建てて。
日本のそういうところ、すごく残念だなって。歴史あるものって美しいのに。
なんて余談が長くなってしまいました。
旧市街広場にて昼食。
いかにも観光客向けな、広場に設置されたテラス席で。
ビールで喉を潤したいところでしたが、アルコールを飲むと体温が上がりさらに暑くなるのでアイスティーで我慢・・・
シュニッツェル2皿(これはオーストリアが本場なのでは?と思いつつもポーランド料理でもあるんですね)、Pirogge(ピローギー。ピロシキなのかな?ポーランドのは茹でピロシキ)、ステーキを6人でシェア。よく歩いたけれど暑くてそんなに食欲がでない。
そして驚くべきはポーランドの物価の安さです!メインディッシュ4枚に各自がドリンクをオーダーして140Zloty(一人7ユーロ程度!)でした。
広場の真ん中には人魚の像。
なぜ人魚?人魚姫の像はコペンハーゲンではなかったか??
なんて思っていたらワルシャワにも人魚伝説があるらしい。
ワルシャワはあちこちに街のシンボルであるマーメイド(Syrena)の装飾が施されています。とてもかわいいシンボルなので, この人魚はワルシャワ市民にとても愛されています。お土産屋さんにも人魚のモチーフを扱ったものがたくさん置かれています。
ではワルシャワのシンボルはなぜ人魚なのでしょう?伝説によると、昔むかしワルスとサワという漁師の夫婦がヴィスワ川で漁をしていると、偶然にも人魚が網にかかりました。夫婦はこの人魚がとても美しかったので自宅に連れて帰りましたが、人魚がヴィスワ川に帰りたいとあまりにも懇願するので、夫婦は人魚をヴィスワ川にかえしてあげました。するとその日から大量に魚が捕れるようになり、ワルスとサワの捕まえた魚を買い求めにくる人々がごった返し、町も大盛況。ワルシャワの町が発展したのはこの人魚のお陰というわけなのです。
ちなみにワルシャワと言う名前は、この夫婦の名前であるワルス(Wars)とサワ(Sawa)を足したものからきていると言われています。
出典:ポーランド情報センター
お腹もいっぱいになったところで、城壁Barbikanへと歩みを進めます。
といいつつ、広場から一本入った路地でアイスクリームに惹かれデザート。
ソフトクリームにレモンのコーティングがされたもの。このほかにチョコレートとココナッツもありました。ソフトクリームにコーティングのアイスって珍しくないですか?人口的なレモンの味なので特別においしいわけでもなかったですが(笑)
Barbikan (ここもさらっと通りすぎただけですが^^;)
旧市街の路地の先にはどどーんと城壁の門。かわいらしかった旧市街の街並みから一転、ちょっと堅牢な雰囲気です。
旧市街を出て歩くこと15分ほど。
Monument to the Warsaw Uprising Fighters(ワルシャワ蜂起の記念碑)
(ワルシャワ蜂起については次のブログに書きたいと思います。)
ここからバスで移動して今日の観光の最後、サスキ公園へ。
サスキ公園内にあるTomb of the Unknown Soldier、無名戦士の墓。
ここは祖国のために命を落とした無名戦士を祀ったお墓。衛兵によって守られています。私たちは見ることができませんでしたが、毎時衛兵交代が行われるそうです。
炎天下の中、制服に身を包み火の前に立って不動でいる衛兵さん。
このお墓、てっきり第二次世界大戦で亡くなった無名兵士のためかと思いきや、さかのぼれば10世紀以降ポーランドのために戦った全ての兵士のためのお墓なんですね。
お墓を衛兵に守らせるなんて、祖国のために亡くなったひとびとにものすごい敬意を払っている国なんですね、ポーランド。
さて、ここからは地元っこ的なワルシャワの楽しみ方です。
ショット一杯1ユーロ、もしくは4Zlotyで飲めるバー!
Pijalnia Wódki i Piwa
Nowy Swiat 19 a (Smolna), 00-029
ビールも1ユーロで飲めちゃいます!!
平日の夕方だったので店内はガラガラでしたが、週末の夜はお店から溢れ出るほどの人になるそうです。そりゃぁこの安さですもんね!
ここからさらにもう一軒はしごし、最後にやってきたのは
ビーチ
えっ?ビーチ?ワルシャワで?海ないじゃん。
なんて一瞬おもったのですが、こっちの人たち川辺でも湖でも水の周りはみんなビーチ!(日本人的な感覚でいくとビーチ=海辺じゃないですか?)
ということでワルシャワのビーチとは街の真ん中を東西に流れるWisva(ヴィスワ)川。
河原に人工的な砂浜が作られていて、ここで若者たちがBBQをしたりお酒を飲んだり。
路上での飲酒が禁止されているワルシャワ(ポーランド)でもここビーチは飲酒が許されているそう。
このビーチの入口にはちゃんとバーもトイレもあります。(でもすぐそこの茂みで用をたす人も多数(笑)近くにお店がないので安くすませたければお酒と食べ物の持参は必須です。
夜になると橋がライトアップされて夜景がいい感じ。
酔っぱらって泳いじゃう人も・・・
ここは割と流れも速いので基本的に泳げる場所ではない。ので泳いでる人はほとんどいないです。ワルシャワでは夏になると酔っぱらって川に入って亡くなる水難事故が数件発生するそうです。
最後に、ビーチの目の前には国立競技場。
きれいなライトアップはポーランドの国旗を表現しているそう。
地元チームのサッカー試合は別のスタジアムで行われるので、この競技場は主に国際大会などにしか使われず、「莫大な建設費かけたくせにこの競技場はお金にならないから問題なの」だそうです。たしかに、試合のない日ですらこんなにライトアップしちゃって。維持費もかかってそうですね(笑)
昼間の暑さにぐったりし、ビーチで5時間ほど過ごしフラットに戻って終了の1日目でした。